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SS 建国記念のお祝い

今週のあれやこれやをのりきれば、
ほぼ日常が戻って…と思えば
ゴールデンウィークさんがどーんと横たわっております。

思えば、例年一息つけるのがこの時期で
読み専で静かに余生を送っていたのに
ちょっと暇ができた手すさびに
長いブランクを経て再び書きはじめちゃったが2年前のゴールデンウィーク前後でした

当時としては
書きたいお話を書き終わったら再び眠るんだろうなと思ってました。
流れ流れて今も首の皮一枚で残留している日々でございます

4月22日は某SNSの建国記念日。
狼陛下の花嫁という作品が大好きなひとたちの憩いの場をつくってくださった管理人さんと、そのおかげで出会えることができた皆様とのご縁に感謝を込めて。

某国某コミュ(本日までお祭り開催中)に、なんとか今日中に投稿せねば、と書いた作品をこちらにも連れてきました。

たあいのないお話ですが
宜しければどうぞ。


- - - - - - - -
建国記念のお祝い
- - - - - - - -
【両想い・ご成婚未満】


「今日は記念日ですね!」

目の前の愛しい妃が、キラキラした眼で私を見上げた。

「…記念日?」

(しまった!! まったく失念していたっ!!)

今日は何の…いったい、なんの記念日だと?

彼女と出会った日? 
いや、今日はバイト開始の日、じゃない。

初めて口づけをしたのは…?
あれは、『事故チューだからノーカンです!』と激しく否定されたっけ…じゃあ記念日にするようなものとは、違う。

じゃあ、手を握った日?
正直、最初から握りまくっていてわからん。

違う、もっと何か
彼女が喜ぶものだ。

では、――離宮に連れて行った
温泉記念日?

いや、そもそも季節が全く違うし

他に何か記念日になるような…
記念、記念…

――どうしよう、全く分からん。
私な何か大事な日を忘れていたのかもしれない。

「あー…
えっと、ゆーりん。今日ってなんのお祝いだっけ?」


「…やです、陛下ったら。忘れていらしたんですかっ?
ほんとに、こんなに大事な日をっ!!!」

なじるような口調に、ジトっとした目線。


「…あははは、ゴメン。ちょっと忙しくって。
普段スケジュールとか、李順任せだから。
日付感覚が飛んじゃったみたい」

小犬になって、彼女の背後から、スリスリとすり寄る。

腕の中にすっぽり納まった夕鈴は、くるりと私の方に向き直った。

「陛下っ! ダメじゃないですカッ!!
こんな大事な日を忘れるなんて――」

「ごめんっ!!」

説教を甘んじて受ける。
ショボーンと耳が垂れるばかりだ…

「ほんっっとに、ごめんっ!!!」
ぎゅむっと彼女を抱きしめた。

何かの記念日をたとえ忘れていたとしても、
一番大事なのは、彼女なのであって
とにかく彼女が大事なんだと、伝わればよい。
抱きしめて、裁きを待つ…


「…もう」
夕鈴は呆れたように小さなため息をつくと

背伸びをして、うなだれた私の頬に唇をよせ
チュッと小さく。
「建国記念日、です。
陛下。あなたの国が、出来た日、ですよ――。」

「…え?」

「陛下がこの国の王様で
この国を良くしてくれて
いつもありがとうございます…って
お礼を言いたかったんです!」


「…なんだ…!」
思わず腰が砕けそうだった。

普段夕鈴から積極的に愛情表現を形にしてくれることは少なく、
ましてや口づけなど――

「私がこの国のために頑張れるのは
――君がいるから、だが?」

「もうっ!」

夕鈴はぷっと頬を膨らませると
「そーゆー甘い狼陛下っぽいことは、今はいいですってば!
私、正直に自分の気持ちをあらわしたのに、
なんだか茶化されたような気がするじゃないですか」
とちょっぴり怒ったような口調で言い返した。

「――」

怒った彼女も可愛くて
私は思わず真顔になって、思わずゆっくりした低い声になっていた。

「では。
私の本音をそのまま言ってよいのか?」

狼陛下になった私に、少しビクリと緊張が走った夕鈴。
気丈にも挑むようにこたえた。

「どーぞ! ぞんぶんに!」

私はゆっくり彼女を引き寄せると、静かに話した。

「国は、人がいてこそ、国になる。
ここには君がいるから
私にとって
とても大切な国と成ったんだ――。

だから、
建国記念日を言祝ぐというのなら
君と一緒に居られることをまずは祝いたい」

もう、
彼女の返事を待つつもりはなかった。

ゆっくりと顎をとり、
私は彼女に口づけた。

(終わり)



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