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奥様は17歳

* * * * * * *
初出:2013年05月19日17:41
* * * * * * *

先日、白陽国SNSのコミュ「[新・現代風・時代物な黎翔×夕鈴] トピック「幼な妻祭!」で掲載したものです。
黎翔の年齢を操作した年齢縛りのお題で、お祭りを楽しみました。

<設定>
夫、黎翔31歳
妻、夕鈴17歳
現代パラレル

ハチャメチャ・ストーリー。
あんまり難しいことは考えず、軽~く お楽しみください。


- - - - -
奥様は17歳
- - - - -

教科担当、理科・物理。
眉目秀麗な高校教師、伯黎翔は、レクサスLS600h“F SPORT”(メーカー希望小売価格12,300,000円也)のシートに滑り込む。


隣の助手席でしっかりとシートベルトを締めているのは、高校2年生の妻。

「さあ、安全運転で参りましょう!
でも、必ず学校の近くで、私を降ろしてくださいね」

と、今日も彼女は言う。

「えーー? 同じ学校に通ってるのに…
いつまでも、そんな遠慮しなくてもいいんじゃない?」

「いえ、先生。
学校は教育の場、ですよ?
規律はきちんと守ってください」

「先生、じゃなくて、今は黎翔、と呼んで?」

「では黎翔さん。
私を近くでいつものように降ろしてくださいね。
…じゃなかったら、私、バスで行きますから。」


…仕方ない。

ぼくたちが籍を入れ、結婚していることは、
まだ学校では誰にも知られていない、秘密。

ぼくはいつでも公にしたいと思ってる。
でも、彼女がそれを嫌がるから…。


ぼくはイグニッションキーを回す。赤外線ボタンを押すと、ガレージ扉は自動で動き、ぼくらはいつものように発進した。

車の中は運転中も静かだ。
ぼくは君といるときは音楽はかけない。

純粋に楽しい会話を楽しみたいから。



「…でも、夕鈴、雨が降りそうだよ?」

えっ?何の話?と 夕鈴は一瞬君は首をかしげた

ああ、もしかして。
まだ拘ってるのね、先生ったら可愛い…。

「まだ降っておりませんよ?」


「学校に着くまでの間に、降りはじめたらどうするの?」

「ちゃんと傘を持ってます。ご安心ください」

彼女はごそごそと学生鞄の中から、小さなピンクの兎プリントの可愛い折りたたみ傘をチラっと見せた。

「かわいい傘だね」
彼女の鞄の上にあった手に、ぼくの手を重ねた。

「運転中、危ないです」

「危なくないよ?」

「でもダメです」

ぼくはギアノブに手を戻し、ため息をつく。


いつも生真面目だが、とくに制服を着ているときの夕鈴はお堅い。

そこがまた青くて堪らない、といえばそういうことになる。
苦労人なのかマニアなのか、自分。
しっかりしろ、黎翔!!


ぼくは、もうきちんとした立場の大人だ。

こそこそしないで、堂々とみんなに二人は結婚している、と言いたいのに…。



道の流れはスムーズで、15分ほどで学校の裏の公園まで着いた。
脇の小道に入る。

約束通り、車を止める。

彼女はドアを開け
「ありがとうございました」
とペコリとおじぎをして車を降りる。
「それでは、行ってきます」


「ゆう、りん…」


ぼくは思わず手をのばし、
彼女の制服の端を捕まえた。


「先生っ!…って、キャッ!」

スカートを引っ張られつんのめった彼女は、
ドアに手をかけたまま振り向いた。

(惜しい…。 見えそうで、見えない)


「だ、め」
お尻のあたりを必死で抑えながら、体をよじる夕鈴。
ああ、可愛い。


「なんですか?いったい」
そして、車の中のぼくの方を覗き込み、
片足をシートに付く。

かわいいヒザ小僧がシートに埋まる。


「夕鈴…」
ぼくは彼女の腰を片手でつかみ、思いっきり引き寄せた。

座席にボフンと戻され、ドギマギした顔をしている夕鈴。


「いってきますの、ご挨拶が。

…足りない。 キスして?」



「ええ? こんな学校の近くで…?」

「誰もいないし」

「でも、先生!
マンションの窓とか、近くの住人のみなさんとか。
けっこう見てますよ?こんなところに、こんな高級車がとまって
女子高生と…。もし見られりしたら…」

「大丈夫… いまは先生じゃないから…」

じっと夕鈴は見つめられ、
さらに頬が赤くなる。


「いってきますのごあいさつ、して?
… ぼくの奥さん」

黎翔さんの赤い瞳がアップで迫る。

30を超えた男の艶を増した妖艶さにあらがえない…

ヘビににらまれたカエル
狼にとらわれた兎…



キーン… コーン…  カーン…  コー… ンンンン


「あっ! 予鈴っ!! 遅刻しちゃうっ!!
先生も、急いで、急いでっ!!」


脱兎のごとく、制服を翻し、妻は車から飛び降り、
走り去った。


(あ”ー 今日も逃げられた…)


ゆっくりハンドルを切り、学校へ向かう黎翔先生は
こころなしか しょんぼりしていた。



* * * * * *

おしまい。
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プロポーズの日

* * * * * * *
2013年06月02日20:59
* * * * * * *

【現代パラレル】【黎×夕】


さて。今日6月2日はプロポーズの日、ということで。
短いのを1本書いてみました。


* * * * * * *
プロポーズの日
* * * * * * *



ここは日本のど真ん中。
銀座の4丁目のビル街。

ウィンドウに映る私の姿。

黒い無地のTシャツ。
ストレッチ・ジーンズにスニーカー。
頭にはキャップ。
元はオレンジのはずの擦り切れて薄汚れたエプロンには、引っ越し業者のロゴ入り。
腰には七つ道具の入った道具袋がぶら下がる。




引っ越しを請け負う小さな運送会社のバイトをやっている。
今日はビルの一フロアからオフィスの引っ越しの手伝いで、私は荷造り担当のアルバイト。

体力勝負だが、実入りは良い。


主任が腕時計をチラとみると、くわえていた煙草を靴で踏み消した。

「さあっ!
休憩時間、終わり」
手をパンと叩く。

「2時までにトラック出すぞ!
残り全部載せるぞ!」

主任が大きな声で声をかけた。

「新入り。
荷造り遅れてるぞ。さっさと片付けろ」
とついでのように嫌味を云われる。

ふぅ。


「さあ、仕事仕事!」

ウィンドウの中は別世界。

白いロングドレス。

顔が小さくて、足がすらっと長い
スタイルのいいマネキンが着こなしている。


すぐ汚れちゃう。
あんなドレス着ることなんて、きっとない。


ふーっとため息を吐く。

軍手をはめた手の中にある缶コーヒーの残りを急いですすって、エプロンのポケットに空き缶を入れた。


階段を使って、本日作業中のオフィスのある3階まで駆け上がる。

社長室の荷物。

…これがクセモノなのだ。

なにしろ、書類、ファイル類が多いうえ、蔵書がすごい。

社員の机は大方各人が段ボールに詰めていてくれていたので、トラックに乗せるだけだったが、社長室は、大事なもの以外はほとんど手付かずの状態。

「女の子に詰めて貰いたい。特に丁寧に」とかいう指示で。

…丸投げだった。


腕にガムテープを2本ほど引っ掛けて、荷造り用の段ボールをあと20枚ほど引きずって、社長室に戻る。


大きな社長机は養生が済んだ状態で入口側まで移動されている。

その机の上に若い男性が長い脚を組んで腰かけていた。



「やあ。
きみ。今日は、ここのバイト?」


「あ、はい」

(きょう、は?
…何者?)

でもこの人、とっても品のある立ち居振る舞いよね。

重々しい雰囲気をもちながら、どうみても20歳代…?それもかなり若い。
黒い髪。すらりと高い背をしている


「よかった。『社長室は女の子に丁寧に荷詰頼む』って指定してたの、
今日はちゃんと通ってたんだね。」


「はぁ」
なるほど。ワガママ出したのはこの人か。
おかげで私は重たい荷物にさんざん手こずっておりますよ。

でも、よく見るとすごい美形。
綺麗な赤い瞳に、長いまつ毛。
すーっと通った鼻筋に薄い唇。


「君さ、昨日の晴海のオフィスの時は、部屋の荷詰め担当じゃなかったでしょ」
にこにこと嬉しそうな声。
長い指で、軽くネクタイの位置を直す。


「ああ、あのときは掃除片づけだったので…

っていうか、どうして昨日が晴海のオフィスだったってご存知なんですか?」

「えーと。あそこもぼくの会社で」


(ぼくの、会社?
っ…って、この人、社長さんなのっ???)


「は? 
…お引越しの多い会社ですね?
どこか統合するんですか?」

「じゃなくて。
君が荷詰してくれるまで
いろんな関連会社のオフィス引っ越しさせてた、だけ。」


「はぁ???」
理解できない人がいたものだ。


「実は、君に運んでもらいたいものがあって
会社に掛け合ったけど、作業員の個人指名はできないって言われたんで…」


「はい…」

こんなに美形さんなのに。

ますます理解不能なお方。



「ちょっと、こっち来てくれない?」

「重たいものは、契約に入っていませんからね?
男性スタッフに頼んでください」


「大丈夫、すごく軽いから」
と大きな手を振りながら、笑う。

私はごしごしと軍手でエプロンを拭きながら、この不思議な人にゆっくり近づいた。

もちろん、私はかなり不審な目をしていたと思う。


「手を、出して。汀夕鈴」

「どうして、私の名前を?」


「ん?
…お父さんは汀岩圭。都庁で勤務する公務員。
弟の青慎君は一流国立大を目指して頑張る優秀な小学生。
お母さんを早くに亡くし、君がお母さん代わりに家庭を切り盛りし、高校の傍らバイトしながら弟の塾代を稼いでいる…
…で、間違ってない?」

「えっ!?どうしてそんなことを…」

「君、気が付かなかった?…」


と言って目の前の男性は、黒縁メガネを胸ポケットから取り出し、かけてみせた。


「…あっ!? 先生?!」

「うん!」
メガネをかけたその人は、まぎれもなくこの春、新任教員として紹介された数学の伯黎翔先生だった。


見た目すっきりしていたため、最初女子生徒がキャーキャー騒いだが、実際は女学生の黄色い声には一瞥もくれず、眼光鋭くジロリと睨んで、厳しい採点で凍らせるので別名「狼陛下」と呼ばれている超コワイ先生…というイメージ。

私のクラスは担当だったのだけど。
あまりたくさんクラスを持っていないようで、普段あまり学校内で見かけない。

(数学なんて、私、なくてもかまわない学科と思ってマス。すみません。)
夕鈴はギュッと目をつぶった。


「君のこと、ふとしたことで知って。
学校ごと買い取ってね。理事長なんだけど、新任教員として紛れ込ませてもらったんだ。

でも、きみ、全然ぼくの方、見てくれないし…

テストもやる気全然なさそうな点だから…。

プライベートで会えるタイミング作ろっかな、とおもって。

最近土日祝日中心で稼げる引っ越しのアルバイトしてるって聞いて。ね」


「…はぁ? 先生がなにを仰りたいのか
ぜんっぜん、わかりませんケド…」


「いいから。こっちきて。手を出して?
渡したい荷物があるから」


黎翔先生が微笑む。

クラスでこんなふうにほほ笑んでいるのなんて、見たことないし
想像もできなかったけど


こんなふうに華やかに笑うんだ。

きれい、な。人。


「はい!」
黎翔先生は、私の手をつかむと、てのひらの上に小さな箱を置いた。

銀のリボンがかわいらしくついた、パールの包装紙には高級デザイナーズブランドが印刷されている。

「…あけて?」

私がぼけっとしているので、
私の手のうえから先生の手が重なって。
リボンを引っ張るように誘導される。

急に優しくそんなことされて、顔がカーッとなる。

「なんですか? いったい」

包装紙を開くと中には白いビロード張りの小箱があって。

パカっと開くと。そこには指輪。

黎翔先生はひざまずくと
私の手を取り甲に口づけをした。


軍手の嵌まった手に
これほど不似合いな美しい光景も…

私は不覚にも ボーっと見入ってしまった。


「汀夕鈴、ぼくと結婚してほしい」


(はぁ?)

私は目をこれ以上ないほど見開いた。
たぶん生まれて初めての最高サイズ、ギネスブック記録に申請できる位に…


「汀夕鈴。ぼくと結婚して?」




!!! 結婚も何もっ!!

わわわたし、あなたのこと、

…なにも知らないんですけど???


えええええ?




こんなふうに
私と黎翔先生の物語は始まった。


(おわり)
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秘密の苑・刺青の男[織座舎]陛下の花園へようこそ。”狼陛下の花嫁”の二次創作作品を綴っています。足跡などお気軽に残していただければ嬉しいです。【新刊】秘密の苑・刺青の男パラレルアンソロジーパラレルアンソロジーとらさんで取扱。【お詫び】拍手コメ御礼お休み中です。本当に申し訳ありません。お返事ご希望分はコメント欄へm(_ _)m

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