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炎と燃え盛る私の

本日6月12日は「恋人の日」だそうで
SNSコミュのお祭りが開催されております。

なんとなく多忙だし、書けるかな…と諦めかけていたのですけれども、
白友の某Rっこさんにお尻を叩かれて、提出したブツでございます。

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コミュのお題: 恋人  『好きだよ!ばか!!!』 
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【パラレル】【捏造】

--------<設定>
・黎翔…現国王の王弟。反乱鎮圧軍の総指揮官。
・夕鈴…白陽国版ジャンヌダルク。女だてらに戦装束に身を包み最前線で活躍する。
・几鍔…国王の圧政に苦しみ立ち上がった民衆を束める反乱軍のリーダー。 (名前だけしか出番なし)
・兄王…悪政により国民を苦しめたらしい。決起した民と武力対決するも───。(いた、だけ)

初出:2014年06月12日12:18 

* * * * * * * * *
炎と燃え盛る私の
* * * * * * * * *


その時。大銅鑼の音が遠くで鳴り響いた。
時の声が上がる。
それを聞いた民衆軍は口々に叫んだ。

「国王の首を、とったぞ―――!
民衆軍の、勝利だ!」

「残った貴族の奴らは皆殺しだ
根絶やしにしろ…!!!」


王宮の奥深くで、反乱鎮圧軍の総指揮官たる氷の男と相対していた白陽国のジャンヌダルクは、男たちの野太い声を背に、ジリジリと間合いを詰めた。

「王は、落ちた。
お前も―――投降しなさい!」

背の高い、黒い鎧で身を覆った敗軍の将は、兜をむしり取り、ガチャンと投げ捨てた。

短い黒髪を揺らし、軽く頭を振る。

こんな時だというのに、その男は自然体で、
赤い瞳を涼し気に細め、口の端を少しゆがめて一言だけ返事をした。
「…断ったら?」

夕鈴は手に持っていた短剣をつきだす。
黎翔は長剣でその剣先をスルリとかわし、まるで赤子をあやすように夕鈴を弄ぶ。

「私も、お前たち民衆が忌み嫌う、王家の一人だ。
いまさらお前たちに必要とされるとは思わんがな―――」

「私は知っています。あなたは、横暴なる王を何とかしようと―――
我々民衆との和を取り持つために必死に働いていたことを」

「それを言ったところで。
結果はこれだ。
そして、私が今まで何をしてこようと―――暴徒と化した今のお前たちが、冷静に耳にするものかな?」

クスと黎翔は笑うと、鮮やかな剣技で夕鈴を傷つけることなくさばいた。
クルリと背中を向けさせられ「あっ!」とバランスを崩した夕鈴の背中を
黎翔は掌でドンと押しやった。

勢いづいた夕鈴は扉の敷居を踏み越え、廊下に転げ出た。

「―――几鍔の元へ帰れ。
そして、私のことは―――
忘れろ」

「…あっ! 何をする気?」

黎翔は、重たい扉を素早く締めようとした。
夕鈴は必死に短剣をねじ込み、扉を閉めさせまいと抵抗した。

隙間から、赤い瞳が除く。
「―――行け」

「…行きません!」

黎翔は怒ったような表情をし、扉を押す力を一瞬緩めると、
反対の手で夕鈴の胸ぐらをつかんで引きずり上げた。

「鎧をまとおうと―――お前は、女だ」
「…な、何を」
片手とはいえ、すごい力で夕鈴はギリギリと締め上げられ脂汗を浮かべる。
黎翔に締め上げられ宙づりにされていて、浮いた足をじたばたするがどうにもならない。
両手をかけて締まる首をなんとか緩めようとするが、息がつまり眼の奥が赤くガンガンとしてきた。

扉の隙間は体一つ分に広がり、黎翔はその隙間からもう一本の腕を伸ばし、彼女の胸当てを止める帯に剣先を突っ込むと、ジリ、と切り裂いた。
彼女が身に着けていた装束の胸をわしづかみ、一息にむしり取る。

厚手の手袋に覆われた大きな手で、夕鈴の顎から頬をクシャリと握り上げると、
荒々しい口づけを施し、胸元までイヤラしく夕鈴の体を、舐めた。

夕鈴は羞恥と怒りで息を止めて目を見張る。

彼女にしっかりと見せつけるよう目の前で黎翔は赤い舌をさらし、最後に、ペロリ、と自分の口をなめ上げた。
胸元があらわになった彼女は、窒息の苦しさと戦いながら辱めに悔し涙を浮かべ…

突然、黎翔はドサリ、と彼女の足を地に下ろす。
ゲホゲホと息をつく彼女を冷静に上から見下していた。

「憎みたければ、私を憎め。

戦場に女がいれば、みな同じだ。
気が狂った男たちにどうされるか―――敵も味方もないぞ?

この後は、血の匂いで麻痺した男たちが、
欲にまみれ簒奪と破壊を繰り返すだろう―――」

黎翔は、ふい、と横を向き、遠い目をした。
それは見えないものを見て、聞こえない音を聞こうとしているのだろう。

ドカドカと足音が響いた。
それまで以上に辺りは騒然としはじめた。

怒号が飛び交う。

『火事だ―――』
『火の手が上がったぞ』
「誰だ、火を使ったのは―――」
「馬鹿者が!! 宝が燃えてしまうぞ!」

黎翔は、夕鈴を扉の外へトン…と軽く押し出す。

「…早く行け」

夕鈴は、はぎとられた前を両手で隠し、涙を浮かべていた。

「―――行け」
黎翔は最後にもう一度そういうと、ギイイイ…と扉を閉めた。
だが、夕鈴は短剣の刃を扉にこじ入れていた。

力いっぱい、両手で隙間を広げる。

緩んだ隙間に肩を押し込み、タックルをかけて必死に扉の中へ上半身をねじ込むと、夕鈴は手を伸ばし、叫んだ。

「あなたが…
好きなの…!!―――バカ!

一人で、死なないで!!」


(ここまで)




タイトルは仮オストロのお歌から(全然話と関係ないけど)

現代なのか過去なのか
中国なのか西洋なのか
服装や設定はお好みで妄想してください

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失礼いたしました。

恋人の日。
どうぞ萌をお茶うけに、まったりとお過ごしくださいませ^^


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